【ネットワーク多摩が不登校生徒への学習支援を開始(東京)】
不登校の子どもたちの学校復帰を目指し、多摩地区の大学や行政、企業などで作る「学術・文化・産業ネットワーク多摩」(事務局・明星大学)が、インターネットの「eラーニング」を活用した学習支援事業に乗り出した。主要5教科に加え、子どもたちの学習意欲を促す教材を作成し、ボランティアの学生や教員が子どもからの質問にメールで答える。桜美林大(町田市)は、今年度から同大の正式科目に位置づけ、町田市教委とも連携し、先行して事業を進めている。(吉永亜希子)
「(子どもからの)質問への回答は簡単な言葉で」「途中で離脱しそうになった時も、気にしていると伝えて」
大型連休谷間の4月30日夕。同大のゼミ室に教育学、心理学などを専門とする教員4人と学生9人が集まって授業が行われた。勉強に行き詰まった子どもからの問いかけにどう応じるかなど、具体的な事例を想定し、活発に議論が進んだ。
この日の授業も録画し、学生はパソコンを使って繰り返し自習できる。同大2年の上西礼乃さん(19)は「eラーニングで学ぶ子どもたちには、社会とかかわりたいという思いがあるはず。その思いを支えたい」と話す。
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文科省は2005年7月、IT(情報技術)を用いた在宅での学習など、一定の条件を満たす不登校の子どもは指導要録上は出席扱いにできると全国に通知した。各自治体には「適応指導教室」「通級指導学級」などと呼ばれている不登校児童・生徒の学習支援の場があるが、通っているのは一部に限られているのが実情だ。このため、新たな支援策として「eラーニング」を活用するアイデアが生まれた。
事業の対象は不登校の中学生。専用IDとパスワードを使い、インターネット上の専用サーバーで、5教科の解説やドリルなどが閲覧できる。習熟度をはかるテストもあり、合格しなければ次の段階には進めない仕組みになっている。
また、同ネットワークが独自に作る教材では、大学教授らが自らの不登校経験を語ったり、理科の実験や野外観察などを紹介したりして、社会への関心や学びへの意欲を促す。
最大の特徴は、ネットの双方向性を生かし、生徒からの教科に関する質問をメールで受けることだ。学生たちは大学教員らの指導を受けながら2人1組で24時間以内に返信する。同大の広瀬隆雄教授(教育学)は「学生から励ましの声が届けば、1人で勉強するよりも学習意欲が高まるはず」と狙いを話す。
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同大は今年度から、同事業への参加を一般教養科目とし、学生が単位取得できるようにした。福祉や教育に関心がある学生の実践的な教育の場としての期待もある。
一方、町田市教委は、5月下旬ごろ、欠席日数などから不登校と認定した生徒に専用IDを渡し、受講を呼びかける。同市教委は「学習状況は学校の担任も把握できる。1人でも学校に戻れる子を増やしていきたい」と話す。
同大総合研究機構の本郷優紀子事務局長は「最終目標の学校復帰を目指し、他の大学や自治体と協力しながら、事業を軌道に乗せたい」と意欲を見せている。
(2007年5月11日 読売新聞)
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posted by 不登校児応援者 at 22:25|
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